gistにソースコードを放っておいたらOSSプロジェクトで活用されていた件
タイトル通り。
プログラミング言語Cの最新規格C11で採用されたスレッドサポートのエミュレーションライブラリをgistに放置していたら、汎用OpenGL実装The Mesa 3D Graphics Libraryに取り込まれました(2014年2月現在のGit版として)。
2014-05-07追記:MesaLib-10.1.0からinclude/c11以下にとりこまれたようです。
対応プラットフォームが多岐にわたるMesa 3Dでは、その差異を吸収するスレッドサポート実装をもっていましたが、4つのサブモジュールでそれぞれ独立に行われていたそうです。つまり、4種類のエミュレーション用コードがばらばらに存在する状態でした。そこで、C11標準ライブラリのAPI仕様に則りかつWindows/POSIX環境に対応していたgistのコードが拾われて、プロジェクト内の重複実装を整理する目的で採用されたようです。
- 2012/03/29, https://twitter.com/yohhoy/status/185290667604443136
- 2013/03/14, [Mesa-dev] RFC: C11 threads.h
- 2014/01/23, Mesa Starting To Use C11 Threads, Boost
ライブラリ内部実装としては、Pthreadの薄っぺらいラッパとBoost.Interprocessライブラリ(C++言語)からC言語への移植です。作成動機はC11標準スレッドサポート機能の調査と、条件変数プリミティブの実装調査でした。
(コードをBoostライセンスで公開していたのもあってか、Phoronix記事ではBoostライブラリの一部と勘違いされている?)
ま、そういうOSS貢献(?)の形もあったという事で一つ。